前回の記事(統率者の選択肢と選び方について考察する)が賛否両論あったかと思いますがおおむね好評だったみたいで嬉しい限りです。
今回はゲーム全体の流れという観点からDMEDHというものを見ていきたいかなと思います。
古来から「3人いれば派閥が生まれる」という言葉がある通り、複数人がいれば必ず
このゲームは4人で行うゲームですので必然的にそれぞれが役割を担う形となります。
序盤から攻撃的な展開をして盾の総量を減らす、膨らみすぎた盤面を流す、ブロッカーでガチガチの盤面をフリーズさせる、盾の枚数に偏りがある場合に均すなど例をあげれば枚挙に暇がないですし状況に応じてその役割も変わってきます。
では最も強い立ち位置とはどのような役割でしょうか。
自分の盤防御力を高めつつ突出した盤面のプレイヤーを適度に咎めヘイトを低く保つのがやはり最適に思えます。
そのためにはどうしてもブロッカーの存在は欠かせません。
いくら強力なフィニッシャーやロックカードやボード制圧カードを持っていたとしても盾が無ければそれらを十全に使うことはできなくなってしまいますから。
知っておくべきブロッカーの役割
今一度EDHの基本概念に立ち返ってブロッカーの重要性について考えていきましょう。
このゲームで勝つためには自分の7枚の盾を守り切り相手の計21枚の盾を割り切って各プレイヤーにとどめを刺す必要があります。
ですが計21枚の盾をすべて自分で割り切る必要はありません。
前回の記事で述べていますが多人数戦において自分から積極的に攻めるというのは基本的にマイナスのほうが大きいです。そんなことは他人にやらせて自分はせっせとリソースを拡張していくのが賢いやり方です。
ブロッカーの重要性についてみてもらいたいのはここです。
自分の盤面にブロッカーがいるということは他人の攻撃が他人へ逸れるということです。
これはつまり『他人の盾を減らしつつ自分の盾を守る』ということに他なりません。
ブロッカーには自分の盾や盤面を守るというだけではなく他人の盾を削るという役割を潜在的に有していると知っておくだけで立ち回りが楽になることでしょう。
このブロッカーの役割についてはひとつ気にしておかなければならないことがあります。
ブロッカーが最大限活躍するタイミングは序盤、それも軽量統率者を出した後だという点です。
中盤以降になるとマナに余裕があるため軽量除去を添えてアクションを取ることが可能となってきます。その場合除去の標的となるのおおよそブロッカーです。
また中盤以降は自分の盤面を保持するためにクリーチャーを寝かさないということも十分ありえるアクションとなってきます。それでは自分の盾は守ることができても相手の盾を減らすという役割が十分に遂行できなくなります。
さらには各プレイヤーにAoEという択が生じてくるため気づいたらブロッカーがいなくなるという状況もあり得ます。
これらが中盤以降でブロッカーのバリューが下がる理由です。
序盤でブロッカーが強い理由は上述の裏返しになりますが追加で一つ述べるとするならば、それはEDH特有の統率者という存在が密接に関係してきます。
DMEDHというゲームには統率者の攻撃が通った場合にドローボーナスがあります。
したがって多少無理してでも統率者はプレイヤーを攻撃したいものですし、自分の統率者を守って統率者の攻撃回数を増やしたいものです。
ブロッカーを置くことでその相手の統率者の攻撃を他のプレイヤーへ捻じ曲げることができ、自分の統率者を守ることもできます。
統率者という存在によって序盤のブロッカーの価値がとても高くなっているというわけです。
ここまでくればデッキに取るべきブロッカーのコストとして何が最適なのか見えてくると思います。
統率者の前後で出せるコストというわけです。
2コスト統率者なら1か3といった感じになりますね。大型統率ならブーストを邪魔しないコストにするのが良いでしょう。
私は普段「デュエマボーイ・ダイキ」統率を用いているので5コストのブロッカー群を採用しています。
残念ながら1,2コストのブロッカーは素の効果が弱いものが多くデッキパワーを著しく下げるため採用には至りませんでした。
また、ブロッカーは結構多めに採用しても多すぎるということはありません。
1体目のブロッカーが除去られた後に出る2体目のブロッカーが強いからです。
この辺も加味しながら採用枚数を検討するのが良いかと思います。
序盤のブロッカーがいかに大切か、そしてブロッカーのコスト帯についての話でした。
参考になれば幸いです。
それぞれのEDH観と役割配分
ここからは少し余談になります。
序盤のブロッカーを採用することは戦略の幅をおおきく広げてくれることでしょう。その結果、選択肢が増えてゲームが複雑化していくと思います。
ですが、デッキの大まかな指針としては2つのタイプに分類できると私は考えます。
ひとつは強力なフィニッシャーやロックなどを目指すデッキでタワーデフェンスをやる感覚に近くなります。
私が普段使うデッキはこの類のもので相手の攻撃を耐えきって自分のゴールを目指していく形となります。これを仮に「守備型」と呼ぶことにしましょう。
逆にワンショットや展開力で相手を押し切るタイプのデッキは攻城戦をやってる感覚なのでしょうか、これを「攻撃型」と呼ぶことにしましょう。
「攻撃型」と「守備型」のデッキ配分がゲームの勝率に影響を与えます。
例をあげますと攻撃型2守備型2の4人卓の場合は比較的バランスの取れた卓構成であると言えます。
しかし、攻撃型1守備型3の卓構成などになると少し面倒なことになります。攻撃型のデッキの所持者は沢山のAoEを前に実質一人で20枚弱の盾を削らなければならない絶望的なスタートを迎える可能性さえあり、守備型のデッキは考えねばならないことが多くなり頭を抱えることでしょう。
「攻撃型」と「守備型」両方の特性を兼ね備えたデッキも存在するため一概には言い切れない部分もありますが、大まかなデッキのタイプを分類し着席した時点からプレイの方針を打ち出しておくと途中でプレイが迷子になることは少なくなるのではないでしょうか。
今回の記事は以上になります。
同卓について同じゲームをやっていても、「これは別のゲームをやっているんじゃないか」と思うことが多々あり、多人数戦というルールはそれくらい奥が深く面白いものだと思います。
ではでは
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